先週に引き続き 今週も山へ行ってまいりました。
AM3時30分 家を出発し 奥多摩へ向かいます。
車をおき、奥多摩より始発バスに乗り込み 今回の
目的地 登山口へ。
AM6時30分 夜明け前の登山口に到着。
私たち以外、人は見当たりません。
登山口脇の神様に一日の安全を祈願し いざ出発です。
夜明け前の山はいつも以上に神秘的で 山に入ってきた、部外者の
私達の事を色んなところから見ているような気がしてなりませんでした。
かと言って、それは恐怖でなく、普段、蓋をしている私の秘め事へずっと
問いかけ続ける、そんな感じでした。
*何をそんなに孤独に感じるの。
*何をそんなに悲しいの。
薄明かりの山道を歩くと、一人では無くとも、一個人の気持ちが強くなり、
大きな山と小さなちっぽけな私との対話が始まります。
答えが出ない蟠りを掬っては、眼下に流れる渓流に流していると 夜が明けて
きました。
向かう
百尋ノ滝までの道は、幅50cm以下の細くて険しい道が
続き、気を緩ますと奈落の底へ誘い、命を落としかねない箇所が多く、いつもまして
緊張の連続でした。
途中 高低差10m位の橋を幾つも渡ります。若干朽ちている箇所も多く、
イチバチで歩みを進めます。
幾つモノ緊張の連続、そして山との対話の末 大きな滝が見えてきました。
今日の目的地 百尋ノ滝です。
長いの時を経て大地から滲み出る水がこんな大きな滝を作り出して
いる奇跡の集合体を目の前にすると、理屈ではない凄みを感じるのです。
その奇跡をお裾分けしてもらい コーヒーとオニギリで一休憩。
見上げた空、取り囲む山、木々は、いつの間にか 部外者の私達
の訪問を受け入れてくれた様な安心感に包まれ、今此処に居ること
に感謝しながら、滝の音を聞きながら、穏やかで貴重な時を過ごしました。
来た道を戻り、元のバス停に着くと、初夏を思わせる空が広がって
いました。この空が見えたとき、私の心根の答えが見えた気が
しました。
無事に戻ってこれた事を山の神様に感謝し、この地を後にしました。
人一倍の信仰心がある訳ではない私ですが、いつもの山歩きと異なる
感覚を感じた時間でした。