病を機に知り合い、同じ病の患者として、たくさんの知識と元気を
くれたUさんが再建手術の為、私も通うK大学病院に入院しました。
入院日当日、会社帰りにお顔を拝見しに病院へ、、
入院以来の外科病棟、つい2ヶ月前の出来事なのですが、やっぱり
色んな思いが蘇り少し ドキドキしてしまいました。
久し振りにUさんと再会、何と私が入院した部屋に彼女は入院していました。
もし、同時期の入院であれば、隣のベットに私が居て、、という状態で
この奇遇さに二人して驚きの声を上げました。
カーテンで仕切られた病室内、様々な話をしました。
病の事、病院の事、医師の事、治療方針の事。
時に大きな声で笑い、時に、しんみりと話、時に、真剣に耳を傾け考える。
そんな事をひたすら繰り返した時間。
目に見えにくいホルモン療法の副作用の話等、これから自分も体験するで
あろう事等 貴重な話ばかりで、一言葉すら零さぬ様耳をダンボに
した時間でもありました。
生と死は隣合わせで、本当は、常に死を意識しなければならないのだけど、
健康だとそれを忘れがち、しかし病になると死が常に一緒に居て、時に自ら望む様な
心理状況にも陥る事もある。再発や遠隔転移等様々な恐怖・死と共存して生きていく
のが自分達に引かれてしまったレールであり、病になった人ではないと解りづらい
感覚なのかもしれない。
しかし私は、根が暗いからか、元々常に頭の中に死があって、
それが、靄の中にあったのだけど病になりはっきりと見え、
頭の整理が逆についた様に感じるのが私の正直な所の気持ち。
だから悲壮感が無いと言ったら嘘になるけど、病を乗り切る
気力やその気持ちの維持もしやすかったりのが
ネガーの私の特権だった様な気がする。
病になると、バラバラと画面が変わる様に、本当に色んな事が起きたり、
見たり、考えたり、と感情的にとても忙しいのだけど、こうやって、
素晴らしい出会いがあったりするは、最高の贈り物だと思う。
私もUさんも、Cancer survivor(キャンサーサバイバー) 癌克服者
になる為に毎日 色んな葛藤の中、日々をこなしている事、
それを言わずとも解る安心感で話が出来る時間は、
今の自分自身にとって、とても意味がある事。良い時間を過ごしました。
私が、沢山の元気を貰った様に、少しでもUさんの心が晴れやかに
なっていたら、それは、何よりも嬉しい。