もう11月。
2013年も、もう少しで終わり、、
去年の暮れから、私達の生活は、アトリエを設けてから
ガラリと変わった。平日の東京での仕事、週末の自然の中での暮らし。
正直、良い事・楽しい事しか無く、不便とか何かを我慢する様になっとか
ネガティブな要素は、全く見当たらない。
今まで、東京に住んでいて、東京以外で、家以外の場所を深く掘り下げる様な事は
無かった。勿論、親族の家や旅行など、家以外の場所を訪れる事もあるが、
それは、表面的な部分であって、そこに住み、歩いたり、名も無き場所を見たり
する事とは全く異なる。
1年近く、アトリエでの時間を過ごし、週末だけと言っても、時間があるので
色々場所に行ってみた。足を伸ばし、銚子・佐原方面、近くの海 近くの仏閣
郊外ならではのショッピングセンター等、行く所が無くなるのでは?と思って
いたが、いやいや 行きたい所は幾らでも出てくる。
特に驚いたのが、神社・お寺の多さ、漁業・農業が多い地域と言うのもあるのだろうが
特別多い、それにどれも、歴史があって、圧倒される建物ばかり。
有名な神社やお寺に目が行きがちだが、観光地化されていない、仏閣の方が、
見る価値が高い。
彫刻を施された、歴史ある神殿等、昔の神への崇拝の姿が、見える様な気がして
静けさと重みがあって何処までも清い、空気が流れている。そこに身を置くだけで
幸せだと感じる。

最近行った仏閣で、印象に残ったのは、千葉県旭市にある仙滝山龍福寺
寺伝によれば、788年(延暦7年)空海によって創建されたとされる。
このお寺は、山間にあり、至る所から水が湧き出ていて、多数の滝がある。
湧き水が多いと聞いていたが、実際訪れると、本当に水が湧いていると言う
表現が正しく、清らかなる水があちらこちらから染み出て流れていて、水に
満ちた山間のお寺と言った所。

重厚な本殿の裏手には、岩井滝不動がある。大きい滝では無いが、染み出た清水が
小さな滝となり止まる事無く、落ちている。
寺の名前でも解る様に、滝には、龍が祭られており、龍の好きな食べ物として
生卵が多くお供えされていた。
海にも山にも近いこの地域、多くの農民・漁民が、繁栄を願い、足繁く訪れていた事が
伺える。
お寺横にある森には、無数の洞窟があり、昔 仏像の収納に使われたとかで
静かに大きく口を開き、ずっとそこにある感じも何とも言えない凄みを感じた。

アトリエでの暮らしは、私にとっては楽しいことばかりだ。
こんな風に、恐らく一生知らなかったであろうお寺等に訪れる事が出来るのは
幸せだし、そこに現存してくれた事に感謝の気持ちが湧く。
水が溢れ出している、そんなお寺。
夏は、ホタル、冬は、紅葉が楽しめるとか、因みに私達以外の見学者は居ませんでした。
こんな素敵なお寺、見ないと損ですな、、次回は、お天気の良い時に改めて
訪れたい。