4月1日 日曜日
例年より早く咲いた桜は見頃を終えつつある。
東京から離れた我が家付近も、今日が最後というところ。
庭に実がなるサクラの木と梅の木があるので、
何処かに出向いてまでお花見をする事は無くなった。
春だけに、庭には水仙が咲き、椿が咲き、
自分で買ってきた鉢植えの花も咲き、
そして何よりも新緑が美しい頃になった。
明日から新しい期が始まり、新入社員を目にし、
少し経つと学生が朝の電車に戻ってくる。
毎度この季節になると、自分が社会に出た頃を思いだす。
就職超氷河期の上、大した学校卒でも無いので
それなりに苦労した就職活動、親のコネで決めてく友達を横目に
「仕事の斡旋で人の子供の為に頭を下げる事は出来るけど、
テメエの子供の事で頭を下げる事は出来ないんだよ、仕事決まらないなら
働かなければ良いじゃないか」
と父に言われ、正論だと思いつつ焦りが一気に増したあの日、、
家事手伝いだけは、何としても避けたい・・・ そんな中、何とか一社内定を取り、自分の就職活動を終えた8月末。
最初の数年は全員営業部に回される関係で全国に飛ばされ、
必然的に一人暮らしとなるお約束があった会社。
「学生生活が終わって、浮かれている時に一人暮らして良い事は無い、
その会社は辞退しろ」
そんな事を言われた夏休み終わり、途方に暮れながらも、自分的にも
営業職・いきなり一人暮らしを始める事には引っかかっていたのもあった。
がしかし世間の就職活動は終わりを迎えていた。
困った私は、夏休みの学校に出向き、就職相談室で、一件の求人を
紹介してもらった。
「女性1人と男性1人しか取る予定が無く、新卒求人募集という形を取っていない。
過去に1人 関連の施設に卒業生を出していて彼女の評価が良いのもあり、
学校側に確実な子を紹介して欲しいと打診があった、1度面接に行って話を
聞いて来なさい」
そしてその会社の面談時 その場で内定を貰い、その会社に就職する事
になり、カジテツを避ける事が出来た。
大手化学品会社の子会社という事もあり、何処か暢気さもあり、若い子に
割と何でもやらせてみるスタンスの会社だった事もあり、好き勝手に
発言することを許し、営業事務で入社してから経理、回収、
役員の身の回りのアシスタント等、色々経験させもらった。
そのお陰で今の私の職務があるのだと思う。
42歳になり、社会人 人生折り返しに来ていると思う。
紆余曲折はあったが、その時その時の選択は間違ってなかったと思っている。
仕事だけでなく、その時々の選択が異なっていたら 又違った人生で、
違った環境の中、違った人間関係で生きていたと思う。
往々にして満足をしていて、今の生きる環境、仕事にも満足している。
もちろん別の選択にも別の幸せや世界があったと思うので一概に
どちらが良いとは言い切れないが。。
新入社員を迎える季節を迎え、ふと振り返る自分が新入社員だった頃、
そして今までの軌跡を振り返る。安定して仕事に取り掛かかり対応が出来る事がも
今までの積み重なった経験値のお陰。
これからのまた雪の様に積み重ねを繰り返し私が誰かの背中を見て追いかけた様に
追われる様な厚みの中年期を過ごしたいと思う。